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続きがとられるまでの間に限られる。また、パスワードも付与されているため、誕生日等、免許証や身分証明書から類推されるものでない限り、不正入手した者が使用することは容易ではない。しかしICカードの場合は上記のケースに加え、以下の2つのリスクが発生する。

 

(1)ICカードに対する不正

前出のモンデックスマネーのようにICカード自体にデータが記録されている場合には、所有者自身が不正な使用を行うことにより、不当な利益を得ることも技術的には可能である。すなわち、所有者が別の個人と何らかの取り引き(サービスの提供や物品の譲渡等)を行った対価としてICカード間で電子マネーの交換を行ったように見せかけ、ICカードに蓄積されている金銭的価値のデータを改ざんすれば、いくらでも残高を増やすことができ、銀行と通信することにより口座の残高を増やすこともできる。これについては、ICカードのICチップにどのようにデータが格納されるかを解析できれば、関連する部分のデータを直接、書き換えることにより金額の変更が可能となる。モンデックスマネーの場合は、ICカード内部でデータを暗号化しており、利用者自身も内容の参照・改造ができないように設計されている。

 

(2)ネットワークアクセス時の不正

ICカードを使用して金融機関と通信する場合において、ICカードと金融機関の通信手続きを分析し、パソコン等を用いて自己の銀行口座の金額を増やしたり、カードの残高を増やすことができる(図2−5)。

 

 

 

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